試合会場アナウンスが連呼する47歳のバースデイコールに応えるかのように、タカユキ脇田の快進撃がロコトライアルで炸裂した。パイプラインマスターズのロコトライアルに47歳の選手がクレジットされただけでも凄いことなのに、それがラウンド1では2位、続くクォーターファイナルでは1位と、いずれもラストのクランチタイムに入ってからの一発大逆転。それを2ラウンド連続で決めて、ベスト8のセミファイナルへと勝ち上がるという見せ場を作った。強敵イアン・ウォルシュとのギリギリのシーソーゲームはとくに見応えがあった。正念場となったセミファイナルでは、トリー・マイスターと優勝したライアンに対してやられることになるのが残念だったが、体力&気力、そしてスキルと、まだまだ負けてないタカユキ脇田。ノースショアコミュニティーにリスペクトされ続けているのは、そこのあたりにある。
3日も待ったにしてはサイズ不足でジャンクなコンディションで強行された2018パイプラインマスターズの初日となるロコトライアル。絵になるライドは20本のセットが入ってきたとして1本あるかないか。ヒートによっては波が入らずロースコア連発、5点代で勝負が決まるヒートがほとんどだった。しかしそうはいっても、ここは世界に一つしか無いパイプライン。ブレイクしている波は日本とは比べ物にはならないくらいきれいに掘れ上がっている。
優勝した喜びいっぱいのライアン・キャリナン(左)と、2位となりどこか悔しげな表情でインタビューを受けるベンジー・ブランド(右)。32名のロコトライアル出場選手の中から、勝ち上がったこの2人だけがメインラウンド出場権を得た。今年5月に千葉県の一宮で開催されたQS6000でセス・モニースとの決勝で優勝したライアン。日本では知られた存在らしい。一方のベンジーは南ア共和国出身のノースショアロコボーイ。ガスチャンバーのビーチフロントにトイレが3つあるセレブハウスに独り住まいで、ルームメイトにモニース兄弟や日本の稲葉レオ君も同居しながら、パイプ&バックドアに青春を燃やしている。
コメント