
ホームページをリニューアルしました。
波乗りデン助サーフィン総合研究所のホームページ立ち上げは2008年5月ですから、これまでに16年が経過したことになります。思い起こせばあっという間に様々なアーカイブを積み重ねてくることができました。これもみな見てくださっている皆様のおかげです。
ありがとうございます。
ただ16年といっても、日本のサーフィン史に比べればほんのひとかじり。サーフィンが日本で楽しまれるようになったのは1960年代に入ってからですから、日本サーフィンの歴史はあと5年あまりで70年。レジェンドと呼ばれる日本各地の先輩方はいまだに現役で、ソルトウォーターの甘い誘惑を楽しんでいらっしゃいます。
それにしても、デン助が波乗り研究所のホームページを立ち上げてから、これまでの16年間に日本のサーフィンを取り巻く環境は大きな様変わりも見せました。
四方を海に囲まれた日本ですから、日本全国隅々までサーフィンが行き渡り、今ではローカルサーファーたちの熱意と努力でサーフィンだけでなくビーチカルチャーが脈々と育まれています。と同時に、楽しい遊びの波乗りサーフィンからプロサーファーが活躍するスポーツサーフィンへとさらに発展。2021年には第32回オリンピック東京大会でサーフィンが正式種目として採用され、男子ではカノア五十嵐選手が銀メダル、女子ではアムロ都筑選手が銅メダルを獲得。日本人サーファーのポテンシャルを世界に証明することとなりました。70年前には全く想像もできなかったことです。
それから忘れてはならないのがサーファーの日常です。まずはサーフスポットの変貌が挙げられます。悲しいことにこの70年間で日本全国に散らばっていた数多くのサーフブレイクが消滅。あるいは消滅の危機に瀕しています。その理由としては地域の海岸線が再開発で大きく姿を変えてしまったことだけでなく、地球温暖化といわれる自然環境の変化でサーフブレイクそのものが姿を大きく変えてしまうことが現実味を帯びてきているからです。
そしてさらに大きな変化はサーファーを結びつけてきたオンザビーチを主体としたコミュニケーション情報手段がインターネットによるデジタルサーフィンワールドの普及により、劇的に様変わりしたことです。毎日のサーフチェック、サーフィンの知識やルール&マナーにローカリズム、スクールやコンペティション、さらにはサーフボードやウェットースーツといった様々なギアに至るまで、これまではそれぞれのエリアのローカルコミュニティーが担い手だったノウハウが、電波の波に乗った虚像のサーフィンに導かれたなんちゃってサーフィン情報が氾濫したことで、その余波をもろにかぶらされたおかげで行き場を失いつつあるような気がしてなりません。
しかしサーフィンの素晴らしさ、波乗りの楽しさは永遠に不滅です。そして波はどんなことになっても姿や形を変えてビーチにヒットしてきます。これから先の未来に向かって本物の潮くさいサーフストーリーがどうやって築き上げられていくか。老若男女すべてのサーファーたちにもっともっとサーフィンを楽しんでほしい。
これからもよろしくお願いします。

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